“Quilting for the lord” 神に捧げるキルトをつくりつづけるメノナイトの女性たちの風景が蘇ってくる。
かつて私の住んでいたカナダ東部の町トロント郊外にあるコミュニティ。メノナイトの女性たちにとってキルトメーキングは生活の機軸であった。彼女たちの住んでいる家や集会所、教会の地下室にはいつもキルトが大きなフレームに掛けられていた。ひたすら針を動かし、人の心の余白に潤いとぬくもりを送りつづける。女性たちが守るべき生き生きとした精神性がそこにあった。地球の枢軸を通して共通した心豊かなもの、流れゆく雲を追う無心なる境地があった。